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保険が適用されるワキガ手術の条件

脇

ワキガとは病気ではなく「体質」のことです。脇の部分から独特のすっぱい臭いを発してしまうため、ワキガになってしまうと、本人も自分自身の臭いに気づきストレスの原因になってしまいます。

早く治療したいと思いながらも「お金がかかるから治療はできない」と思っておられる方も多いかもしれません。

しかし「体質」とは言っても保険を適用しリーズナブルな値段で治療をすることもできるのです。

しかし、これにはいくつかの条件があります。「ただ汗を減らしたい」「臭いがするような気がする…」と自覚していたり、気にしているというだけでは健康保険が適用されず、もちろん治療を受けることも出来ません。きちんと医師に診断してもらう必要があります。

また、ワキガ治療には幾つかの選択肢があります。メスを使用して切開を伴う方法とメスを使用しない方法、注射などの方法もあります。やはり人気があるのは傷を作らず、ダウンタイムも少ないメスを使用しない方法です。しかし、残念ながらこれらは保険適用外の治療法です。実際には保険適用されるワキガ治療法は限られています。

今回は保険適用でワキガ手術が行える条件についてご紹介します。

保険が適用されるための3つの条件

ワキガ手術をうけるときに保険が適用されるかどうかには、いくつかのポイントがあります。大切なポイントをご紹介します。

1.保険適用をおこなっているクリニックを選ぶ

そもそも保険適用に対応していない病院・クリニックもあります。特に、美容クリニックや美容外科ではワキガ手術に関しては、自由診療(保険適用不可)のみで施術を行っているものもあります。

まずはホームページを確認したり、事前に問い合わせて、手術の値段や保険適用が可能なクリニックかどうかを確認しましょう。

ワキガの治療には複数の方法があるため、どの治療法を採用しているのかはクリニックによって異なります。その中でも保険適用される手術は1種類ですから、まずはその術式を行っていることが条件になります。保険適用される手術について次項で詳しく説明します。

2.保険適用が可能な手術方法を確認する

ワキガ手術の方法としては「剪除法」「吸引法」「マイクロウェーブ法」などの方法があり、クリニックによっては独自の施術方法を行っている場合もあります。

しかし、保険適用が可能となるのはもっとも一般的な手術方法である剪除法のみです。剪除法はワキガの手術に対する唯一の保険適応治療なのです。保険適応だからといって古い術式だとか効果がないというわけではありません。自費の最新治療の方がいいということはないのです。効果が得られる手術方法だからこそ保険適用なのです。(しかし体質や身的素因、医師の技術などにより効果は異なる場合があります)。

近年ワキガ手術に関しては新しい手術方法も開発されており、傷痕がほとんど残らないものやダウンタイムが短いものなどが取り入れられています。

そのような新しい手術方法を受けたいと考える場合は、保険が適用されません。

最近注目されている保険適用外のワキガ治療

ミラドライ

ミドライはアメリカのFDA(米国厚労省)に認可されていて、効果や安全性の高い医療機器です。

マイクロ波を利用して外側から照射し、わきの下の汗やにおいの原因となるアポクリン腺・エクリン腺の機能を失わせていくという注目の治療法。水分に反応して熱を発するため、水分の多い汗腺にのみダメージを与え、周辺組織には影響はありません。何よりもメスによる切開を伴わないため、施術時間も短く、傷跡も残りません。合併症などのリスクもなく、安全でダウンタイムも少なく、一度壊れた汗腺が再生することはないので、手術同様、効果は半永久的に持続します。臭いは7割程度改善するといわれています。

切開をしないため、術後のさまざまな制約や注意などもありません。精神的にも肉体的にも負担が少ないので、保険適用外ではありますが人気がある治療法です。

シャワーは当日から可能、入浴や飲酒、運動などは当日は控えるようにいわれますが、ほとんどダウンタイムはありません。3日間の薬の服用とワキの冷却を行うのみです。最近このミラドライを勧める医師が多いようです。

3.保険適用で手術できるワキガの判断基準に合致している

「保険適用可能なクリニックであれば自動的に保険適用でワキガ手術が受けられる」というわけではありません。

脇の臭いにも程度がありますから、軽度のものやワキガでないものは保険が適用されません。そのため各病院・クリニックでは保険適用で手術ができるワキガの判断基準を定めています。

大まかな基準は以下の通りです。

1:耳垢が湿っている

2:周囲の人に不快な思いをさせるほどの臭いである

このような基準を満たしていないと保険が適用されません。

2の「周囲の人に不快な思いをさせるほどの臭い」というのが分かりにくいですね。事実、本人が気にしているほど実際には臭いがしているわけではなく、ワキガ(腋臭症)と診断されないというケースもあるのです。

ワキガ(腋臭症)と診断され、手術となればそれなりのリスクやデメリットもありますから、まずは医師に診断してもらい、客観的に状態を知ると良いでしょう。

ワキガ(腋臭症)の診断は、まず問診をしていきます。

  1. 耳垢が湿っている。
  2. 両親のどちらかがワキガ、もしくは耳垢が湿っている。

の2項目を満たせば「腋臭症」という診断がついてしまいます。その他、食習慣などを含めた生活習慣についても丁寧に問診していきます。

多汗症は病院での検査で「ヨードでんぷん反応」という方法を用いることで、医師の診察により、客観的に状態を捉えることができます。

一方、ワキガ(腋臭症)の場合は「ガーゼテスト」での臭いレベルを診断します。これはガーゼをワキにはさんで数分程度、汗ばむ運動(階段昇降など)をしたあとに医師やスタッフがガーゼのにおいをかいで判定するというものです。その臭いレベルにより、下記のように分類します。

  1. レベル1 におわない
  2. レベル2 ごくわずか
  3. レベル3 鼻を近づけるとわかる(軽度)
  4. レベル4 鼻を近づけなくてもわかる(中等度)
  5. レベル5 手に持っただけでわかる(重度)

クリニックによって異なりますが目安としてはレベル3以上が「手術適応」となるというのが一般的です。しかし年齢や本人の希望などを考慮して、レベル2でも手術することがあります。

通常はレベル1、2の場合には、制汗剤、脱毛、ボトックスなどによる治療で十分です。

医師や看護師に「臭いを認めてもらう」必要がある

カウンセリング

それでは、医師は「臭い」の程度をどのように診断するのでしょうか?

医師や看護師が直接、脇の臭いをかぐ場合もありますし、脇にガーゼを挟み、そのガーゼの臭いで程度を判断する場合もあります。

保険が適用されるためには医師にワキガである、すなわちワキガの臭いを発していると認めてもらう必要がありますから、カウンセリング前は普段と同じ生活スタイルで過ごしましょう。

アルコールの摂取・睡眠・食事などはいつも通りに行うことが大切です。

診察までの臭いが気になるかもしれませんが、カウンセリング直前にシャワーを浴びたり、制汗剤を塗っていくと医師も正確な診断ができなくなるため避けましょう。

ただし、一つの方法として「臭いの証拠」を持っていくことはできるかもしれません。黄ばんでいるシャツや臭いが付着している服を持参できるかどうか尋ねてみることもできます。

ワキガと診断され、保険適用となった場合

医師によってワキガと診断されたなら治療に向けてのカウンセリングが進められます。この時に「保険適用治療」を希望するのであればそのことをはっきり伝えましょう。

また、治療方法や切開の範囲、ダウンタイムなどについても希望があればしっかりと伝えましょう。

「剪除法」なら保険適用で3~5万円ほどの手術

ワキガ手術にはいろいろな方法があります。どの方法を選択するにしても、臭いの元である「アポクリン腺」と「エクリン腺」を除去することになります。

「剪除法」は、医師が目視によってアポクリン腺を除去するために効果が高い方法といわれており、多くの病院・クリニックで用いられている施術方法です。

保険が適用されれば3~5万円ほどで手術できますが、全額自己負担になると30万円程度の費用が必要になり約5~6倍の費用がかかります。

剪除法とは?

剪除法とは、保険適用されるワキガ治療といえば、確実に効果が出せると言われている剪除法です。

剪除法とはどのような手術法なのでしょうか?

まず、わきの真ん中をしわに沿って数センチほど切開します。そして皮膚を表に返し、医師が直接、確認しながらワキガの原因であるアポクリン汗腺を切り取ってしまうという、ワキガ治療法です。

医師が目で確認しながら、アポクリン汗腺を取り除きますので医師の技術によって、効果や見た目などには大きな差が生まれます。しかし、いくら直視下で手術を行うといっても、汗腺を全部取りきらなければ、剪除法でもワキガは治りません。

高い技術を持った医師の丁寧な処置が必要不可欠なのです。傷口を見ても、医師によって大きな技術の違いが見受けられます。

しかしながら剪除法は、ワキガ治療法の中では最も効果が高く、確実な方法であると言われており、手術が正確に行われれば、わきのにおいは気にならなくなります。

保険診療が適用される手術としては剪除法を行っているクリニックがほとんどです。

手術は局所麻酔で行われ、日帰りです。

術後の注意点

手術当日から抜糸までのおよそ二週間は、重い物は持てない、運動は控えるなど安静にする必要があります。特に術後数日間の過ごし方は重要です。

安静にしていなかったために出血してしまった結果、血腫ができてしまい、緊急に血腫除去手術を行い、皮膚壊死を免れたというケースも報告されています。
医師の技術に問題がなくても、術後の安静を守らないと深刻な合併症を引き起こす原因にもなるのです。それ以外、日常生活は普段と同じ様に過ごすことができます。

手術が終わっても、医師の指示通りに通院してください。問題がなければ術後数日でのガーゼの交換、2週間後の抜糸の時、1ヶ月、3ヶ月経過した時点での通院というような頻度の通院であることが多いです。特に抜糸までの間はガーゼを替えるのは病院でと言われることが一般的です。自己判断は危険です。医師の指示に従ってください。

剪除法による術後の特徴
傷跡が目立つ

剪除法の手術はワキの下に数センチの傷跡が1~3箇所できます。切り込みの数はクリニックによって異なりますので、何ヶ所かのクリニックに問い合わせてみると良いでしょう。通常、抜糸は2週間ほどで行い、そのあと徐々に傷跡は目立たなくなってきます。早い人で3ヶ月、通常1年程度かけて徐々に目立たなくなっていくのです。

色素沈着することがある

手術によってワキの皮膚は相当なダメージを与えられています。内出血などによっても色素沈着してしまう可能性があります。徐々に薄くなりますが、茶色くなってしまうこともあります。

ワキ毛がなくなる

アポクリン腺を切除するとワキ毛が生えてこなくなります。逆にいえば手術後ワキ毛が生えてくるようなら、アポクリン腺が切除しきれていないということです。男性ではワキ毛が生えないというのが気になるという人もいると思いますので事前に把握しておきましょう。

術後は入浴や日常生活の中での制約もありましたね。そのため両脇同時に手術をすると予想以上に日常生活に支障をきたす場合があり、不便です。ですから片方ずつ手術するという人もいます。

ワキガの臭いの元となる「アポクリン腺」・「エクリン腺」

ワキガの嫌な臭いの原因は「アポクリン腺」と「エクリン腺」にあります。

アポクリン腺から分泌される汗自体は無臭なのですが、汗に含まれるたんぱく質・脂質・アンモニア・糖質などの成分と混ざり合うことによって、独特の嫌な臭いを発するようになります。

これらに加えて「皮脂」が混ざり合うとさらに、不快な臭いは強くなります。

さらに、ワキガ臭いを周囲に広めてしまうのが、エクリン腺です。汗腺の一つであるエクリン腺から出る汗は無臭なのですが、蒸発する時にアポクリン腺から出た嫌な臭いを拡散させてしまうのです。

そのため、体全体から臭いが出ているように感じるのです。

参考:『体臭を消す 制汗デオドラント剤の化学(生活の中の化学)』宮澤 清・公益社団法人 日本化学会

「剪除法」なら手術時間は60〜90分、ダウンタイムは1週間程度

剪除法で手術した場合、一般的には手術時間は60〜90分程度、ダウンタイムは1週間程度となるようです。

ただし、手術を受ける方の生活スタイルや脇の皮膚の固さ、アポクリン腺の量・範囲、臭いの強さなどによってもかかる時間やダウンタイムは異なってきます。

例えば、切開の範囲が広ければそれだけ、アポクリン腺を除去できるので再発の可能性も低くなります。しかし、術後のダウンタイムが長引いたり、生活に支障が出る程度も大きくなります。

仕事をどれだけ休めるのか、安静にできる日数はどれほどあるのかを考えることも大切です。医師と十分に意思を通わせ、メリット・デメリットを把握したうえで治療を受けましょう。

ワキガではないと診断された場合

脇から臭いはするものの、便秘の時や、腸や肝臓が弱ったときに出る臭いであったり、単に加齢臭であったという場合もあります。

そうであれば、ワキガとは診断されず、保険適用によって手術はできません。

その場合、塩化アルミニウムの塗布やボトックス注入、制汗剤の使用を勧められる場合もあります。

ただし、保険適用での手術をあきらめる必要はありません。先にも書いたように臭いの診断は医師の感覚によって判断されます。

実際、あるクリニックでは「ワキガ」と診断されなかったものの別のクリニックではワキガと判断され保険適用で手術を受けることができた事例もあります。

ですから、医師から診断されなかったものの、どうしても保険適用でワキガ手術を受けたいと思う方は別のクリニックの診察を受けてみるのも一つの方法であるかもしれません。